Culture

陶芸家 古野幸治さんとシンガポールの陶芸工房を訪ねる

個展「青のインスピレーション」のためにシンガポールを訪問中の陶芸家 古野幸治さんが、市内の陶芸教室や陶芸窯を訪問。その様子をTogether-Gether の Tommy がお伝えします。陶芸に興味のある方、陶器を購入したい方はぜひご参考にしてくださいね。

1. Sam Mui Kuwang Pottery(三美光陶藝)

Sam Mui Kuwang Pottery(三美光陶藝)

陶芸工房 Sam Mui Kuwang に通う生徒さんが、古野先生の個展「青のインスピレーション」に来てくれました。古野先生の作品を大変気に行った彼から、「ぜひ私の通う陶芸教室の先生と会ってみませんか」とお誘いを受け今回の訪問が実現しました。

陶芸作家の Chua Soo Kim さん(Mr)とお会いし、作品を見せていただきました。Chuaさんの作品の中には、古野先生も絶賛する作品が多数あり、「日本の陶芸展に出品すれば賞をとれるのではないか」と古野先生が太鼓判を押す場面も。その他、使用している粘土の種類や釉薬、焼成条件の違いなどについて陶芸家同士で熱く語ることができ、互いに切磋琢磨するよい体験になりました。

Sam Mui Kuwang Pottery(三美光陶藝)

Sam Mui Kuwang Pottery は、Chuaさんのお父さんが中国の景徳鎮に並ぶ陶器の名産地 Chaozhou(潮州市:中国広東省東部に位置する地級市) から1930年代にシンガポールに移住して建造した工房です。1994年に取り壊されるまで、50メートルにもなるシンガポール最大の登り窯を保有していたそうです。古野先生にとっても未知の大きさである50メートルの登り窯について、「20日くらい焚き続けるのでしょうか?」と質問したところ、なんと2日程で温度が上る大変効率の良い窯だったとのこと。取り壊されてしまったのが非常に残念です。

現在はガス窯、電気窯のなどの設備を保有し、釉薬の研究開発もされている本格派の陶芸工房です。初心者向けの体験コースからエキスパート向けのコースまで幅広く対応しています。

灰釉薬や世界各国の海藻の自然な形を活かしたユニークな陶芸作品、結晶釉を使った見事な作品を製作されています。古野先生曰く、結晶釉は大変高度なスキルと経験がないと上手くいかないそうで、この陶芸教室はすごくしっかりしているとのこと。シンガポールで本気で陶芸を学ぶならここの教室はおすすめです。

Sam Mui Kuwang Pottery(三美光陶藝)
22 Jalan Kelulut, Singapore 809039
Tel:6482-2424
http://www.smkpottery.com/

2. Jalan Bahar Clay Studios

Jalan Bahar Clay Studios

古野先生が運営している大阪の土工房轆轤の元生徒さんがシンガポールに在住していて、その生徒さんのご紹介で Jalan Bahar Clay Studio に行ってきました。

現在その生徒さんの指導をしているストッポーさん、シンガポールでご活躍されている日本人陶芸家のHiroko Mitaさんなどいろいろな方々とお会いして、シンガポールの陶芸シーンを感じることができました。Mitaさんから教えていただいたことによると、シンガポールには昔登り窯は30以上あったと言われていますが、そこでは主にゴムの樹液を採取するための器を焼成していたそうです。

Jalan Bahar Clay Studios

その後、合成ゴムの製造が可能となり、ゴムの樹液の需要は減ってしまいましたが、しばらくの間は植木などを焼成するための窯として使われていたそうです。現在、登り窯はシンガポールに2基しかなく、一つは Jalan Bahar Clay Studios、もう一つは隣の Toh Kwang Pottery Gangle にあります。

Hiroko Mitaさんの作品は Art-2 Gallery や Maya Gellery、Mulan Gellery などで取り扱いがあります。また、Singapore Art Stage にも出品され、当地で名のある陶芸家の一人です。

Jalan Bahar Clay Studios では、陶芸体験をすることができます。個人の作家さんが多数在籍しており、喧騒から離れた静かな環境で作品作りに励みたい方には特におすすめの工房です。

JALAN BAHAR CLAY STUDIOS
97L Lorong Tawas, Singapore 639824
Tel: 6777-1812
https://jbcssg.com/

3. Thow Kwang Pottery Jungle

Thow Kwang Pottery Jungle

Thow Kwang Pottery Jungle は、Jalan Bahar Clay Studiosの隣にある施設です。一言で表現すると兎に角規模が大きい!古野先生も驚く大きな作品も入り口付近に展示されており、その奥に進むと無数の陶器や仏像が広大な貯蔵スペースに置かれています。

Thow Kwang Pottery Jungle

Tan さん(Ms)に案内をしていただきました。聞くとこちらも景徳鎮と並ぶ名産地 Chaozhou から移住してきたとのこと。先にご紹介した、「Sam Mui Kwang Pottery に行ってきましたよ」とお話をすると、Tan さんのお父さんと Chua さんのお父さんは一緒に中国から移住してきたそうです。当時、Chaozhou からシンガポールに移住した人は皆陶芸によって生計を立ててきたそうです。

Thow Kwang Pottery Jungle

こちらでは、学校や会社向けの陶芸教室を開催しています。年に数回登り窯を焚く体験イベントがあり、非常に安価に陶器が購入できます。

Thow Kwang Pottery Jungle
No. 85 Lorong Tawas via Clean Tech View, Singapore 639823
Tel: 6265-5808
http://thowkwang.com.sg/

古い歴史を受け継ぐシンガポールの陶芸窯で陶芸体験をしてみてはいかがでしょうか。

古野幸治先生のシンガポールでの初個展「青のインスピレーション」は、2017年3月14日まで開催中です。

古野幸治「青のインスピレーション」個展詳細

会場: That Spare Room by The Fabulous Baker Boy, 70 River Valley Road, Singapore 179037
会期: 2017年3月4日 ~ 2017年3月14日

開場時間:
火〜木曜日: 午前11時~午後10時
金〜土曜日: 午前11時~午後11時
日曜日: 午前10時~午後5時
※月曜定休日

入場料:無料

Webサイト:
http://www.togethergether.sg/exhibitions

主催:Together-Gether
ベニュースポンサー:That Spare Room

関連記事

【アートイベント】来場者を魅了する、古野幸治氏のロイヤルブルーの陶器たち

陶芸家 古野幸治氏 「青のインスピレーション」シンガポールで個展を開催


Eメール購読

Singapore S Journal の新着記事やシンガポールのお得な情報をメールで配信します