乳がん検診
Life Style

乳がんのリスクが高い人とは?自己検診の方法と乳がん検診の正しい知識について

日本では女性の15人に1人が患うと言われている乳がん。アジア諸国でも食の欧米化や晩婚化が進むにつれて女性のライフスタイルが大きく変化していることから、年々発生率が増えているがんの一つとも言われています。

近年では、乳がんに対する正しい知識と乳がん検診の受診促進を目的とした世界的な啓蒙活動である「ピンクリボン運動」を通じて、乳がんに対する意識が高まったという方も多いのではないでしょうか。また、2013年にはハリウッド女優のアンジェリーナ・ジョリーさんが「将来の乳がん予防」のために乳房(正しくは全乳腺)を切除、再建したことから改めて乳がんに対する注目が集まっています。

今回はラッフルズジャパニーズクリニックの鍋島寛志先生に「乳がん検診」について教えていただきました。

乳がんのリスクが高い人とは…

  • 40歳未満で乳がんを発症した血縁者がいる
  • 年齢を問わず、卵巣がんになった血縁者がいる
  • 年齢を問わず、血縁者に原発乳がんを2個以上発症した人がいる
  • 血縁者に男性乳がんになった人がいる
  • 乳がんになった血縁者が自分を含め3人以上いる
  • BRCAという遺伝性乳がんの遺伝子変異が確認された血縁者がいる
  • 抗がん薬、分子標的薬、ホルモン療法薬のいずれもの治療が難しい(トリプルネガティブ)といわれた乳がんの血縁者がいる

(引用:http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK03012_T00C13A6000000/?df=3

そのほか、初経が早かった人(11歳以下)、閉経が遅かった人(55歳以上)、出産経験のない人、初産が30代以上の人、高タンパク・高脂肪による肥満が認められる人なども乳がんを発祥するリスクが高いと言われています。

ちなみに、アンジェリーナ・ジョリーさんの場合は、母親が乳がんと卵巣がんを併発して亡くなり、母方の祖母も卵巣がんで亡くなっているだけでなく、ジョリーさん自身も変形BRCAが発見され、将来乳がんになる可能性は87%、卵巣がんは50%以上と診断されたことから、乳がん予防のための乳房切除(同時に乳房再建手術も実施)に踏み切ったそうです。

乳がん検診について

乳がん検診の方法には主に「視触診」「超音波(エコー)検査」「マンモグラフィ検査」が挙げられます。

1. 視触診

医師が目で乳房を観察して「くぼみ」がないかどうかを確認し、触診でしこりの有無やリンパ節の腫れ、乳頭からの分泌物の有無などを観察する検査です。

2. 超音波(エコー)検査

エコーを使って乳房の内部を観察する検査です。小さいのう胞や腫瘍を見つける性能が高いのが特徴です。

3. マンモグラフィ検査

乳腺専用のX線装置を用いたレントゲン検査です。乳房を透明な板で圧迫して薄く平らにして撮影します。石灰化した細かい病変を見つけることを得意としています。
ただし、マンモグラフィでは乳腺が白く写るため、乳腺が発達している20〜30歳代までは乳房全体が白く写ってしまいがんを発見しにくいとされています。そのため、マンモグラフィでがんを見つけやすいのは乳腺が萎縮する40歳代以降で有効とされています。

20〜30歳代では視触診もしくは超音波(エコー)検査(もしくは両方の組み合わせ)、必要に応じてマンモグラフィ検査を実施するとよいでしょう。

乳がん適齢期と言われる40代の方は2年に1回のマンモグラフィ検査(もしくは超音波検査)を行なうことが推奨されています。大半の女性が閉経を迎える50〜60代でも乳がんを発症する可能性は低くありませんので月1回の自己検診を行なうことをおすすめします。

参考:自己検診法の仕方

乳がんができると乳房の中に固くて痛みのない小さな「しこり」を感じることができます。このしこりは自己検診法でもチェックすることができます。乳がんが発生しやすい位置は、乳房の外側の上方が一番多く、内側の上方、外側の下方、乳首付近の順なので、その部分を中心に月1回程度チェックすることをおすすめします。
*自己検診の方法は下記から確認できます。
http://www.j-posh.com/checkup/selfcheck/

乳がんは内臓のがんと違い自分でしこりを見つけることができ、自覚しやすいがんであることも特徴です。また、早期に発見すれば治療率が高いがんであり、さまざまな治療法が選択できることから、消化器官や肺のがんに比べると長生きできるがんとも言われています。乳房に異変を感じたら自己判断せずにすみやかに専門医を受診しましょう。

お話をうかがった人

ラッフルズジャパニーズクリニック
医師 鍋島 寛志(なべしま ひろし)先生
http://www.rafflesj-clinic.com/

※2013年11月に Healthy Beauty Journal に掲載された記事を加筆・修正しました。


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