「生活習慣病」と「メタボリックシンドローム」予防について
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「生活習慣病」と「メタボリックシンドローム」予防について

シンガポールは電車、バス、タクシーと交通機関も充実していて便利ですし、あまり移動しなくても買い物や用事を済ませることができるまさに「コンパクトシティ」です。

ただ、その反面、歩く機会が少なくなってしまい運動不足になっているという方も多く、その結果、太ってしまったという方も少なくないようです。特に日本からシンガポールに来られた方にとっては、食生活が大きく変化し、日本にいた頃よりも油っこい食事を食べる機会が増えている方も多いのではないでしょうか。

そういった体型の変化や食生活の変化に伴ってどうしても気になるのが、いわゆる「メタボリックシンドローム」や「生活習慣病」へのリスクが高まることです。生活習慣病は大人に限らず小児期からの生活習慣が重要ですので、ご家族でより健康的な生活を意識することも大切です。

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そこで、今回もラッフルズジャパニーズクリニックの林啓一先生に「生活習慣病」と「メタボリックシンドローム」について教えていただきました。

「生活習慣病」と「メタボリックシンドローム」の関係は?


「生活習慣病」はその名の通り生活習慣が原因となっている病気の総称です。「メタボリックシンドローム」は内臓脂肪蓄積型肥満、脂質代謝異常、高血圧、糖代謝異常が合併しやすく心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まる根本原因は代謝の問題ということで命名されました。

メタボリックシンドロームは、日本では、体重やBMI値に関わらず腹囲が男性なら85cm、女性なら90cm以上の方で中性脂肪、善玉コレステロール値、血圧、空腹時血糖などを測定したうえで診断します。内臓脂肪の蓄積が必須条件で、それに加えて、血糖、血清脂質、血圧のうち、2つ以上が基準値を超えていると診断されます。心筋梗塞脳卒中のリスクとより関係のある基準にしようと見直しが進んでいます。

また最近では、メタボリックシンドロームが心筋梗塞や脳卒中だけでなく「がん」や「アルツハイマー」にも影響があるとではないかとも言われています。

「メタボリックシンドローム」や「生活習慣病」の原因とは?


まずは「食事」です。特に、お酒を飲むとアルコールの影響で満腹中枢がうまくはたらかないので、食べ過ぎたり飲み過ぎたりしてしまい、知らない間に体重が増えたという方も多いです。日ごろお酒を飲まないという方でも、年齢とともに基礎代謝は減り、筋肉が減るとよりエネルギーを必要としないので、油っこいものや炭水化物をとり過ぎる場合は注意が必要です。「運動不足」や「睡眠不足」も大きな要因です。

駐在員として当地で働いている方はライフスタイルや勤務形態も大きく変わり、日本では普段食べないような油っこいものを食べることが増えていることもあり、シンガポールに来てからメタボリックシンドロームになる方は多いです。日本にいたときは電車通勤で歩くことも多かったという方でも、シンガポールではタクシー移動が増え、歩く距離が減ったという声を良く聞きます。また、高温多湿の気候なので屋外で運動をすることが減り、ゴルフ以外で身体を動かすことが無いという駐在員の方も多いですよね。

予防するのに効果的なものは?


予防するにはやはり食事と運動と睡眠を改善することが大切です。

食事は「3食きちんと栄養のバランスを考えて食べる」「食べ過ぎない」「アルコールは適量に摂取する」ということを心がけましょう。

運動は有酸素運動が効果的です。以前はまとめて20〜30分の有酸素運動が推奨されていましたが、現在は10分を2〜3回に分けて運動しても効果があると言われています。日ごろ運動していない方は急に運動するとケガをする可能性もありますので、ウオーキングやスロージョギングなどから始めるのもよいでしょう。

睡眠は人によって最適な睡眠時間が異なります。中には週末に「寝だめ」をするという方もいらっしゃるようですが、週末にまとめて寝ないといけないような状態ということは平日に睡眠が足りていない証拠です。睡眠時間もさることながら、睡眠の「質」も意識しましょう。

毎日の体重や体脂肪、血圧、歩数などを「記録」するとよいでしょう。記録することで日々意識できるようになります。これらの生活習慣の改善には本人の意思ももちろん大事ですが、周りのサポートが欠かせません。ご家族皆さんで生活習慣の改善に取り組まれることをおすすめします。

お話をうかがった人

ラッフルズジャパニーズクリニック
医師 林 啓一(はやし けいいち)先生
http://www.rafflesj-clinic.com/

※2013年7月に Healthy Beauty Journal に掲載された記事を加筆・修正しました。


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